■閉塞性動脈硬化症

閉塞性動脈硬化症は、脚の血管の動脈硬化がすすみ、血管が狭窄、閉塞し、充分な血流が保てなくなる病気です。そのため、歩行時の足のしびれ、痛み、冷たさを感じます。さらに進行すると、安静時にも症状が現れることがあります。高血圧、虚血性心疾患、脳血管障害、糖尿病などを合併していることが多くあります。

 

■バージャー病

手や脚の細い血管が炎症を起こし血栓を起こす病気で、厚生省の特定疾患に指定されている原因不明の難病です。喫煙が原因になっているのではないかと考えられています。三十代から四十代の男性に多く見られ、膝から下にあらわれるものが多いもの、手に症状が出るもの、最初は手足の先が冷えて色が変わる程度です。ところが、進行すると眠れないほどの激しい痛みを伴う壊死性の潰瘍が形成されます。壊死が悪化すると手足を切断しなければならなくなったり、ときには血管が詰まることで起こる血栓症が原因で死を招くこともあります。

 

■レイノー病

血管の異常な収縮により指先の血行が悪くなり起こるレイノー病。冷水に触れた時などに、皮膚が白くなりしびれを起こします。冷たくなった指先は、温めても元には戻りにくく、しかし時間経過とともに今度は逆に血管が拡張し、皮膚は紅潮し痛みやかゆみを生じます。バージャー病と同じくレイノー病もまた、進行すると痛みを伴う潰瘍を形成します。

 

■幻肢痛

切断で失った部位に感じる難治性の痛みで、切断した直後あるいは数ヵ月から数年を経て出現します。痛みの症状は、灼熱痛、電撃痛、けいれん性とさまざまです。幻肢痛の発症には、交感神経活動が関与している可能性があり、交感神経ブロックが有効な場合があります。